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2023.12.06更新
姫路市、芸術外構プロジェクト4~中庭リノベ最終章
前回のつづき
施工中 中庭リノベ
2度ほど現場へいって、職人さん達に、要望を訂正箇所を伝えているところです。
敷石の方向を修正してほしいところ、苔山の高さを高く、苔の追加、ゴロタ石の場所、リュウを植える場所、玉石の色分けを伝える図です。
AFTER 中庭リノベ
・ポーチから細長い坪庭方向
手割りしたグレーの花崗岩の3枚敷いて、ポーチからの段差30センチを解消しました。元の石は2mの長さがあって、大岩から切り出す際のホゾ穴の刻みが残っています、私は、それが好みなので積極的に使います。一般の完成品には無いキャラクターが素敵です。
グレーの敷石のすき間には青玉石で色調を整えました。
・玄関ポーチから一番手前には、メダカ鉢を据えました。毎日メダカをチェックできるように一番手前がベストだと思います。鉢の周囲には白玉石とリュウを植えました。アクセントでハラン。
鉢の奥に移設した紅葉の足元は、地面を山状にしてコケを植え、丸い自然石を配置しました。手前の紅葉の広がる葉と最奥の植栽アオハダの枝の見え方で、空間に距離感を感じさせるように配置をしています。
・紅葉の左奥には、beforeでは目立っていた水栓でしたが、植栽ヒイラギを移設して隠しました。人工的なグレーチング防水パンも小岩で隠し
わからなくしております。
・私が思う和庭庭園とは、人工物と感じるものがあってはならない。なるべく自然感をだすために人工物を排除し工夫をすることです。
和風というと繊細に感じてしまう自分なりの感覚ですが、旅館や日本料理屋さんへ行ってもそうですが、プラスチックやフェイクが目につくと、あ~残念、質感にかなりがっかりしてしまう性格です。ですので和風庭においても、徹底したもので完成すべく計画し管理をしております。
水栓隠しや、勝手口のコンクリート土間段は、自然石立岩によって隠してています。立岩の手前には低木を移設して、唐突に立つ立岩の圧迫をやわらげています。立岩との距離感も低木により感じさせるので、庭をさらに奥行きを感じさせものになっております。立岩の裏には、コンクリート段が隠れていました。
・真ん中に丸石が見えるでしょう。
これは視点場(岡崎の名庭園、無鄰菴の手法)に据えた丸石。
この庭、まさにここがポイントです。奥はプライベート方向、左はガレージからの直出入り、手前は玄関側からのアプローチとなる基準石です。
丸石から奥の方向は、足元に注意し視点を集めるように、めずらしいトラバーチン大理石の敷石、形のいびつな花崗岩、そして高さのある踏み石と続き勝手口に行き着きます。
敷石の足元にはコケ山、奥にも低い苔平と奥の高い苔山のあいだには、伊勢石で苔山を分断することで、さらに奥行き感を演出。奥の地面はbefore地面より40センチほど高くしております。奥へいくほど高くなるように、これによりのっぺりを避けることができます。
・多重構成の視点レイヤのおかげて、最奥の板壁までが、そうとう遠く感じます。奥は、暗い場所であったところ。ここには、白石を配置し、わずかな光を乱反射させることで明るく爽やかな庭となりました。
視点場から玄関方向をみると、建物の外壁板貼りがいい感じに。
夜は道路から紅葉のライトアップがのぞめます。
外構を完璧にすることによって、より家の価値が高まり、家がさらに多様、表情を持ち、より好きになるといった良い効果が生まれることを考えて、提案を心がけております。ご希望があれば、お庭をご案内もいたしますので、お気軽にお問い合わせください。